【映画レビュー】メッセージ|とある概念にとらわれた人類に気付きを

こんにちは、モズークです。

先日メッセージを観てきました。
世間ではあの宇宙船(?)がばかうけにインスピレーションを受けたという、監督のリップサービスなどが話題らしいですね。
この映画は一応SFという括りになっていますが、どちらかというと精神面にガツンとくる哲学的な映画でした。

この映画を理解するためには、ある概念を今の人類の思考から取り除く必要があるのですが、これがなかなか難しい。
朝と夜を繰り返し、365日の1年を繰り返し、そのサイクルで作り上げられたある概念から普通の人間は逃げることはできません。

そんなある概念について、少し考えるきっかけを与える作品になっています。
というわけで、このある概念を匂わせつつネタバレ無しでレビューを書いてみたいと思います。

広告

ネタバレは・・・無しよ

どんな映画でも見る側の受けとりかた次第で内容や印象が変わるものですが、この映画はその振れ幅がとても大きいと感じました。
映像だけをみればアメリカの美しい大自然に浮かぶばかうけとインパクトがある画面づくりです。
しかしそこかしこに散りばめられている伏線に気付き、妄想も含め深読みをすればするほど、観た各個人がテーマを考えて意味を掘り下げることができます。

「あれはどういうことだろう」「あれはそういうことだったのか」「あれはああいうことじゃないのかな」

観ている最中や観終わってから、自分の頭を使って考えるとさらにおもしろくなることは間違いないです。
いわゆる考察系の作品ですね。

ストーリー自体はシンプル

ストーリー自体はいたってシンプルな作りになってまして、ルイーズという言語学者を中心に語られています。
そのルイーズには時々自分の娘と思われる記憶映像が差し込まれます。
この記憶が引っ掛けとなっており、終盤まで見ると「あ、そういうことか」と気付くようになっています。
鑑賞2周目だとストーリーや映像の意味が全く違って見えるという最近よくある作りです。
SFやアニメを見慣れている人にはすんなり受け入れられる内容でしょう。

あれはエイリアンではなく◯◯人じゃないかな?

原作もパンフレットも読んでないので、予備知識もなく映画本編を観た感想ですが、ばかうけのような宇宙船(?)に乗ってきた彼らはエイリアンいわゆる地球外生命体ではなく、◯◯の◯◯から移動してきた◯◯人だと推測しました。
彼らは我々人類がとらわれているある概念の外側にいます。
そのある概念を俯瞰することができるため、我々人類の世界へやってきていわゆる「武器」を与えてくれました。

彼らにとってはそれは周知の事実であり予定調和なのですが、そのシナリオ通りに役割を果たすために人類の前に姿を表しました。
ここらへんは普通の映画の脚本なら、その予定調和を覆すために逆らったりあながったりします。
しかしこの作品はそれをせず、予定調和通りのシナリオをどう感じるか、どう味わうか、どう考えるか、どう生きるかという深い哲学的な考えさせるものとなっています。

映画を観るように人生を見る

わたしたちは気に入った映画を観るときや小説を読むなど、ストーリーや結末は知っているのですが繰り返して観ることがあります。
もちろん複数回観たところでストーリーは変わりませんし、結末がかわることはありません。(マルチエンディングのゲームなどは別ですが。)
そんな内容が同じものを繰り返し観ることは意味がないのでしょうか?

わたしはそうは思いません。
繰り返し見ることによって前回とは違う感想を抱いたり、新たな発見をしたりします。
受け取る側の体調や意識や精神状態によっても違ったものを見出すこともあります。

すでに知っていたり変えることのできない結末だからといって、絶望したり諦めたりするのではなく、より良くなるためにさらに深く味わう。
そんなテーマが流れている作品でした。

ネタバレ無しで書くとこんな感じで何を言っているのかわからないと思います。
もし気になったなら、ぜひ映画館でどうぞ。

メッセージ 総評

ストーリー:シナリオ自体はシンプルだが、いろんな妄想や考察もできるスルメ13点
演出:ババーン!!という明快さはないが、ジワジワと意識に浸透するような作り14点
配役:アベンジャーズにいたようなおっさんは科学者にしてはそうとう鍛えてますね12点
映像:美しい自然と頭のなかに靄をかけるような白さの映像15点
音楽:関係ないところで過剰な劇伴が流るようなことがなく好印象16点
総合:70点

広告