最強通貨伝説 円ちゃん

こんにちは、モズークです。

今日のザラ場中にトランプと習近平の首脳会談があったのですが、その最中にアメリカ軍がシリアにトマホークによるミサイル攻撃を行いました。いろいろ思惑のあるであろうトランプ氏のミサイル攻撃についての是非はともかく、これによりドル円が激しく動き、円高に振れました。

それによってここしばらく下落していた日経が、今日やっと反発した分が綺麗さっぱり無くなってしまいました。その後とくに影響はなかったと判断されたのか、終わりがけにまた大きく反発したのですがまったくもって心臓に悪い相場状況です。

昔からよく有事のドル買いとは言われますが、間違っているとしか思えません。むしろ最近の傾向では不安が起こるとなにがなんでも円高という感覚です。

日本の株式市場は円高になると下がり、円安になると上がる傾向にあります。過去の経済を輸出に頼っていたときならともかく、いまはそれほど輸出産業に依存していません。それでも円高になると株価は敏感に反応し酷いときには日経平均が数百円落ちるパニック相場になります。

アメリカは地理的に自国の領土が戦争状態になる可能性が低く、移民も受け入れているため将来的な少子化もそれほど深刻でありません。しかしなにかあると、安心できるアメリカの通貨であるドルではなく円が買われる場合が多いのです。はっきりいって意味がわかりません。

そんなわけで今回は円の強さの謎についてちょっと考えてみたいと思います。

コンボイの謎ではありません。もちろんアトランチスの謎でもありません。

広告

最強通貨 円ちゃん

とにかく円は円高になりやすいデリケートな通貨です。

  • 大きな地震が起きても円高
  • イギリスがEからのU離脱決めても円高
  • アメリカがミサイル撃っても円高
  • リーマンショックでも円高

こうやってみるとなにか世界情勢になにか不安な出来事が起こるたびに円高になっています。「あ、ちょっと危ないな」と思ったら「とりあえずビール」みたいな感覚で円高になります。

これではまるで最強通貨円ちゃんです。

戦争!災害!経済危機!宇宙人の襲来!どんな大きな不安が世界を脅かしても、円ちゃんに任せておけば安心だ!終わりなき円ちゃんの戦いはこれからも続く!!

「日経の仇!!」

最強通貨伝説 円ちゃん -第一部 完-

リスク回避先としての通貨

そもそもなぜこんなに円はなにかあるごとに買われるのでしょうか?

偽装中国漁船による尖閣周辺の領海へのちょっかいがほぼ毎日あり、いつ戦争になるかわからないくらいの緊張感のある日本。北朝鮮のような何を考えているのかよくわからないのに核ミサイルを持っていて、その射程に入っている日本。少子化による人口の減少は確実で、経済成長率がほぼ横ばいの日本。家電や自動車が『ジャパンイズナンバーワン』だった昔とは比べ物にならないくらい、いろんな産業の勢いがなくなっている日本。

こんなあきらかに危険で元気のない日本なのになぜか世界で不安な出来事が起こると日本円は買われます。なぜなのでしょうか?

円の通貨量がが足りてないのでは?

日本円が円高になりやすい理由として考えられるのは円の通貨量が足りずに、ちょっと大きく買われると供給不足になり円高になるのが原因だと思われます。さらに通貨発行量が少ないことにより長い間デフレ状態が続き、なおさら円の価値が下がりにくいためさらに買われやすい状態になります。インフレで価値が下がる通貨よりデフレで価値の下がらない、むしろ価値が上がる円を買うのは当然の流れです。

通貨発行量の少なさは日銀の黒田総裁による大規模な金融緩和により、少しずつ改善されているとは思います。それでも未だになにかあると円高に振れてしまうのは、まだまだ流通する通貨量が少ないのが原因です。

このまま金融緩和を続ければ通貨流通量自体が増え続け、いずれインフレになり日本円の通貨の価値自体が薄まります。そうなればデフレで価値が下がらなかった円ではなく、インフレで価値が下がる通貨になります。価値が下がる通貨になれば持っていても美味しくないので、リスクの回避先としての重要性が薄れそれほど買われなくなります。

ここまでになってやっと何かあるごとに円高に振れるという現象は起きにくくなるでしょう。そうなれば日経株価の乱高下も今よりはずっと起きにくくなります。とはいえ過去20年近く続いたデフレから回復するのはもうすこし時間がかかりそうです。

そしてデフレを克服したあかつきには、円ちゃんの辛く長かった戦いは終わりを告げるのです。

広告