【株式投資における戦略と戦術】その4:戦略は概念でありふわっとしている

こんにちは、モズークです。

今回は【株式投資における戦略と戦術】の4回目ということで、『戦略は概念でありふわっとしている』をテーマに書きます。

戦略 戦術
システムづくり ノウハウ
自動 手動
ふわっとしていてわかりにくい 明確でわかりやすい
利益を守る 利益を上げる
資産全体の増加 取引毎の勝ち負け
長期間あるいは永久 短期間で有限
環境の変化に備える 環境の変化で切り替える
安心 不安

戦略と戦術は違うもので、戦略を使えば資産形成の仕組みを考え、半自動的に資産形成のサイクルを作ることができる。前回まではそんな感じで書きました。

しかしそれは戦略を利用した一部分に過ぎず、他にも取り入れることはたくさんあります。好景気と不景気、強気相場と弱気相場、戦争やテロや主要国の選挙結果などの世界情勢などを考慮し、さまざまなパターンでも対応できるように準備することも戦略です。さらにいえば仮に万全な仕組みと様々なパターンに対応した戦略を構築しても、それを使う投資家の意志、勇気、胆力なども戦略には必要になります。

戦略と一言で言っても様々な要素が複雑に絡み合っています。このため戦略とは概念であり非常に抽象的になってしまうので、ふんわりとしてしまい分かりづらいものになってしまうのです。

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日本人は戦略的な考え方が苦手

戦略が分かりづらいのはまず日本人が戦略的思考に慣れていないのが原因です。

日本人は個々の能力は高く、中小企業でのものづくりや職人の技術はすごいものがあります。しかしその技術をまとめ上げて魅力的なヴィジョンを提案することのできる人があまりいません。

アップルのiPhoneのように中身の部品はかなりの部分で日本製品が必須なのですが、その部品をまとめてiPhoneのような魅力的な商品を作ることはできません。なぜかといえば戦略的な考え方が苦手なため、わくわくする商品を作るという最終的な目的、つまりヴィジョンを掲げることができないのです。

こんな商品があったら社会はガラッと楽しく変わるだろうな。あんな商品があったら全世界の人々のライフスタイルが変えることができるだろうな。

そんなヴィジョンを嘘っぱちでもいいから提案できる人は日本人には少ないのです。それは日本人が真面目で慎重だからというのも理由でしょうけど。

しかしそういうヴィジョン、目的がなければ戦略は成り立ちません。大きな目的がなければどんなに優れた技術を持っていても、それを束ねて使用することはできません。そういう大きな目的を立てるという基本的なところから、日本人はやらないしやれないのです。

そんな理由で日本人には戦略という概念は理解しづらいのです。

戦略は目に見えない

また戦略は概念であるため、目には見えません。

文章や言葉で説明しても、受け取る側の解釈で正しく伝わらない場合があります。さらに個人の主義、主張、信念、宗教、慣習、国民性によりなかなか受け入れられないものもあります。そのためふんわり、ふわふわとしているのです。

戦略を使うのが国家ならば政府が目的を決め、経済や国防において歴史や慣習や地理や国民性などを考慮して、頭のいい人たちが「これでいけばうまくいく」という形にすることができます。たまに目的を持たずにとんでもない方向に行ってしまう国もありますが・・・

ところが個人の場合、わたしとあなたの考え方や経済状況や哲学や意思や我慢強さなどは違いますよね。その場合、わたしとあなたの違いと同じように、戦略もわたしとあなたで違うべきなのです。年収の多いサラリーマンだったら、毎月の足しになれば資産形成はたやすくできる戦略。専業投資家だったら生活費とそれ以上利益を得なければ資産形成をする戦略になはりません。

つまり「資産形成において完璧な戦略はこれだ!」というものはなく、各個人で最適なものを組み上げていく必要があります。

良く言えばフレキシブル、悪く言えばあいまい。これも戦略が分かりづらく、ふんわりふわふわしてるひとつの原因でしょう。

戦術は明確でわかりやすい

逆に戦術は明確でわかりやすいです。

  • デイトレで毎日数万円稼ぐ
  • ファンダを研究し良い事業の株を探し出す
  • 毎月給料から3万円を証券口座に入れる
  • 無駄遣いをしないで支出を減らす
  • 配当金は株の購入に回し再投資する
  • 毎日500円を巨大な缶の貯金箱に入れる

こんなのは日本人は大変得意です。節約術を極めて職人のレベルにまで達する人もいます。これらはやることはわかりやすく、明確ではっきりしています。

しかしわかりやすいことだけに意識を集中してしまえば、わかりにくく大きな目的である戦略的な思考はできません。残念ながらいくらこういう戦術レベルのことを極めても、大きな目的である資産形成をする、さらに大きな目的である安心できる生活にたどり着くことは難しいです。そこにデイトレで得た利益、節約で得たお金、資産形成に必要な業績の良い会社の株、無駄遣いをしないという意思などを組み合わせなければいけないのです。

戦略的思考のためにはあえてわかりやすい戦術レベル思考から離れ、抽象的でわかりにくい概念に意識を集中する必要があります。そしてあえて達成が難しそうな大きな目的をたて、その目的に必要な戦術や仕組みや決意や知識がなにかを見極め、選んで使用することになります。

しかし上にも書きましたが、そういうことは日本人は苦手です。それでもこの先、かならずそういう思考が必要な時代になります。たまにはわかりやすいものを遠ざけて、ふんわりふわふわなものに意識を向けるのもよいでしょう。

それではふんわりふわふわを楽しんで!

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