みなさんこんにちは、モズークです。
シーティーエスが先月の決算発表と同時に自社株買いを発表しまして、今日からその実施日となりました。・・・が、予想に反して株価は下落しました。
地合いが悪かったといえばそれまでなのですが、自社株買いなのに株価が上がらないじゃないか!!という声も某所では挙がっています。
そこで今回は自社株買いのルールをもう一度おさらいし、自社株買いでどういう効果が期待できるのか、本当に自社株買いで株価は上がるのかを検証してみたいと思います。
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自社株買いのルール
まずは自社株買いのルールから。自社株買いを実施する場合には、株価操縦になってしまわないように株の買い付けに制限があります。
- 一日に二つ以上の証券会社に対して買い付けしない
- 大引け前30分は買付けできない
- 寄り付き前の買付け注文は、前日の終値以下で指値注文
- 寄り付後の買付け注文は、その日の高値を超える価格での指値注文はできない
- 直近の売買価格を上回る価格で反復継続の指値注文はできない
- 1日の買い付けは、過去4週間における1日の平均取引数量の25%まで
このルール、要するに場中では自社株買いで株価を釣り上げることはできないということです。
その日の高値を更新しないと、高い株価では自社株買いできません。なので今日みたいな相場が弱く高値を付けられない日には、自社株買いしたとしてもせいぜい下落時の下支え程度くらいにしかなりません。
自社株買いで会社自身がストップ高を作り上げるようなマネはできないということです。
自社株買いの効果は?
自社株買いを行えば確実に市場に出回る株式の数量は減り、一株当たりの価値は上がっていきます。
シーティーエスの場合1日に買い付けできる自社株の数は、過去4週間の1日当たりの平均出来高約39万株の25%、つまり約9万7千株になります。ただ、このペースで買ってしまうと10日もすれば設定した上限の100万株に到達してしまうので、もっと少ない株数を買い付けるものと思います。
自社株買いの設定期間は来年3月末までのおよそ5か月となっています。単純計算して5×20の100日として1日当たり最大1万株くらい買える計算です。もちろん株価が上がれば買い付ける株数はもっと少なくなっていきます。
どれだけの株をどのようにシーティーエスが買い付けているかは今後の報告を見ないと分かりませんが、どうやら急にドバっと買う可能性は低そうです。ですので自社株買いの効果も短期でドバっとは現れず、中長期でじわじわと出てくるのではないかと思います。
ただ中には自社株買いの発表だけして、株の買い付けをしない企業もあったりします。シーティーエスは過去の自社株買いではちゃんと自社株を買い付けているので、その点は心配ないと思います。
自社株買いで株価は上がるの?
自社株買いでいちばん勢いよく株価が上がるのは発表があった時です。理由は今まで業績は良いのに地味だった会社が、自社株買い実施で注目を浴びるからです。
ですがもともと地味だった株なので、自社株買いを実施していてもずっと注目を浴び続けることはありません。地味に自社株買いを行っているときには、また人が減ることもあります。
ただ長期的には先に述べたように一株当たりの価値は上がるので、じわじわとですが株主の恩恵は確実にあります。あとはこの経営陣の株価対策を株主や市場がどう受け取るかが、将来の株価を決める要因でしょう。
今日は自社株買い初日にいきなりシーティーエスは株価を下げていまいましたが、まだあわてるような時間じゃないと思います。知らんけど。
それでは投資を楽しんで!!