リバモアの株式投資術
ジェシー・ローリストン・リバモア 著
小林利明 著
長尾慎太郎 監修
増沢和美/川添寿美子 訳
- リバモアの投機手法に共感はできないが、哲学は同意できる
- 投機はしないが損切りの重要性に気づいた
- ソフトカバーなので読みやすい
おすすめ度 ☆☆☆☆
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ジェシー・リバモアって誰?
ジェシー・リバモアという名前はたまに聞くことはありました。ですが何をやっている人物なのかは知りませんでしたし、知ろうともしませんでした。
その理由は投資手法については、わたしにはすでにウォーレン・バフェット、フィリップ・フィッシャー、ピーター・リンチという3人の心の師匠がいたので、ほかの投資家や投機家のことを知る必要がなかったからです。
ではなぜこの本を読んだのかと言いますと、本がソフトカバーだったからです。いやいや、マジです。私自身はハードカバーってあんまり好きではないんですよ、なんか読みづらくて。その点、ソフトカバーならページもめくりやすいので好きです。
パンローリング社の投資家に関する本は大体がハードカバーでしかも高い。なのでなかなか本屋で手に取ってみようとは思いません。ですがこの本はソフトカバーだったので、パンローリング社の本とは気づかずに手に取りました。
なので偶然本屋で手に取ったソフトカバーの本がこの本だったということです。
投機には共感できないが
わたしの投資手法は基本的に長期投資です。ファンダメンタルズを調べて、長期的に成長していくと思われる企業の株を買うという戦略です。なのでこの本のジェシー・リバモアの投機手法には共感できませんでした。
ですが哲学においては共感できるところもありました。
- 自分以外を信じるな。
- 自分のルールを守らなければならない。
- 感情的になってはいけない。
などです。
ここでこれらのことについては書きませんが、リバモアについては共感できるところとできないところ、両方があるということです。
そりゃそうですね。人間とは0か1かではなくて、その中間なのが当たり前ですから。
損切りの重要性がわかる
いままでわたしは損切りは不必要だと思っていました。ちゃんと企業を調べて買えば、株価の下落はただの押し目でナンピン買いのチャンスだと思っています。これはファンダメンタルズ重視の長期投資の私の考え方です。
リバモアの場合は最初から損切りラインを決めてトレードします。そんなの当たり前やんと言われると思いますが、いままで短期トレードを真剣に勉強してなかったので、この本を読んでその重要性がやっとわかりました。
ただそれはリバモアの手法のルールで、わたしのルールとは違います。ただ、それだけ。
これで世間一般のトレーダーが、よく損切りは重要ということを言うのかがよくわかりました。これはこの先のわたしの投資にも役立つと思います。
また、この損切の考えで思い当たるアイデアが浮かんできたので、それもそのうち記事にしたいと思います。
結論としては、リバモアの投機という手法に共感はできない。ですが哲学は共感できるところもあったし、新しい投資アイデアも浮かんでくるという、わたしにとってかなり有益な本でした。
なによりソフトカバーがいい。
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