【書評】中国4.0 暴発する中華帝国

中国4.0
暴発する中華帝国

エドワード・ルトワック 著
奥山真司 訳

戦略研究家であり中国ウォッチャーでもあるエドワード・ルトワック氏による中国の分析とこれからの動向分析
緊迫するアジア情勢で日本が中国に対して、どうやって対策したら良いのかを考えさせられる一冊

おすすめ度 ☆☆☆☆

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中国の野望と戦略

アメリカでトランプ大統領と習近平の首脳会談が行われるからという理由ではないのですが、本屋で気になったので買って読みました。

この本が日本で発売されたはおよそ1年前で、当時はまだオバマ大統領でありアメリカは中国に対して強気な姿勢ではありませんでした。
それをチャンスとみた習近平は南沙諸島への野望を隠さず、人工島を埋め立てて南シナ海の所有権を主張してしまいました。
なぜこんなことになってしまったのでしょう。

そもそもなぜ中国はこれほど南シナ海へ執着するのか?
中国とその周辺に影響する地政学とはどんなものなのか?
南シナ海において中国が主張する九段線とはなんなのか?
膨張を続けようとする中国人のメンタルはどこからくるのか?
中華帝国の野望を実現させるための戦略はどんなもので、どのように変化してきたのか?

などなど、そのようなことが戦略研究科であるルトワック氏によって詳しく分析されています。

ちなみにトランプ政権の移行時にルトワック氏も関わっていたらしいので、トランプ大統領もルトワック氏の中国に対する戦略的な考えを取り入れているはずです。
それを踏まえてのトランプと習近平の会談はどんな結果になるか興味深いです。

日本は自分の領土は自分で護らなければならない

この本で特に気になったのは日本の中国に対する課題の箇所です。
日本は現在日米安保増益によって在日アメリカ軍の傘の下で、中国のとのパワーバランスをとっているような状況です。

そんな状態で仮に人民解放軍が尖閣に攻めてきて占拠されてしまった場合、アメリカは本当に助けてくれるのでしょうか。
トランプ大統領は建前上は尖閣は日米安保条約の範囲内にあると言ってはいますが、実際にはその時になってみないとわからないと思われます。

アメリカ海軍はなまじ大規模なために、戦略的に重要度の低い尖閣諸島などの小さい島への対応はしない、もしくはできない可能性もあります。
それでは尖閣を黙って盗られてもいいのかというと、もちろんそんなわけありません。
そんなときはやはり日本の海上保安庁の船と海上自衛隊で対応しなければいけません。
自分の国の領土領海は自分たちで護るという気骨がなければ、いくら同盟国のアメリカといえども見限られてしまいます。

そうならないためにも、これからわたしたち日本人はどうすればいいのか?
この本を読んだ後にそんなことを考えさせられました。

森友学園とか豊洲移転などで感情的に騒いでる場合じゃないですよ、ホントに。

中国4.0 暴発する中華帝国 ((文春新書))

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