【書評】お父さんが教える 13歳からの金融入門

お父さんが教える 13歳からの金融入門

デヴィッド・ビアンキ 著
関美和 訳

子供目線で金融のことをわかりやすく教えてくれる本だと思った?
大人が上から目線で説明するだけで、全然わかりやすくなかったよ!!

おすすめ度 

広告

わかりやすく教えるのは難しい

人に何かを教えるのは難しい
教える相手が子供ならなおさらだ

モズーク

この本を本屋で見つけたときはタイトルと表紙買いでした。お金のことにかぎらず、なにかを誰かに教える難しさはみなさんもよくご存知でしょう。自分と相手のお金の考え方が違うことがほとんどで、なかなか話を受け入れて貰えないことばかりだと思います。

大人どうでも難しいお金の話なのに、それを子供にするとなると更に難しくなります。大前提として子供にもわかりやすく話す必要があります。そのため例え話を使うことがよくあると思いますが、例え話はしょせん例え話です。決してわかりやすくなっているわけではありません

つぎに人間社会の仕組みやお金とはなんだろうといった、まわりくどいストーリー展開になりがちです。ゆっくり長くすればいいってもんじゃありません。子供の集中力はパワーは強いけれど、集中していられる時間は短いのです。その短い間にぱっとかんたんに教えられるスキルがなければ不可能です。

とりあえずでも読み書き計算ができる学生に教えるより、子供に教えるのは数倍むずかしいのです。

その点からいえば、この本は不合格です。子供はおろか大人が読んでも???になります。13歳ではまったく意味がわからなでしょう。

傲慢な大人の上から目線

終始この本の文章からは、上から目線で教えてやるという気持ちが伝わってきます。タイトルに「お父さんが教える」とあるから仕方ないでしょう。

これが「お姉さんと考える 13歳からの金融入門」だったらタイトルだけで5冊買ってました。

さておき、やはりお父さんは教えるのが下手くそです。むしろ教えなくていいです。男は背中で語るものです。男が子供に対して話すときはどうやっても上から目線の傲慢な態度になってしまうのです。

自分が子供だったときを思い出してください。父親が優しく同じ目線でわかりやすく話をしてくれましたか?きっと「そんなことされたら気持ち悪いわ!!」と叫んでしまいます。すみません、これは個人的な意見です。

というわけで、お父さんは子供に優しく教えてはいけないのです。優しく教えるのはお母さんの役目です。でも「お母さんが教える」だとお父さんが買ってくれないので、やっぱり「お姉さんと考える 13歳からの金融入門」が正解なのです。

最後にイラッとさせてくれる

たぶん、この本はお金や株や金融のことについて教えているはずです。しかしどこにも「さあ!みんなもいろんな株を調べて買っってみよう!」なんてことは書いてありません。ただ株やオプションなんかの金融の専門用語を説明してあるだけです。

そして借金の話の箇所においては以下の様なことが何回にもわたって警告されます。

これだけは絶対に覚えておこう。収入の範囲内で生活をすること。(p173)

身の丈に合った生活を送っていれば、破産なんて考える必要はないはずだ。(p183)

自分の身の丈に合わない贅沢な生活をしないようにね。このルールだけは絶対に忘れないで!収入の範囲内で生活しよう!(p228)

ふ~む、なるほどそのとおりですなぁ・・・と本来ならばなるところですが、その直後にこんな文章があるので引用させていただきます。

君たちの使命

君たちの世代には、すごく大きな仕事が待っている。君たちはすごくたくさんの国家の借金を引き継ぐことになるし、それにどうやって立ち向かうかは君たちしだいだ。どうやってあれだけ多額の利子を支払うのか?借金を全部返すことができるのか?全部を返そうとすること自体がまちがっているのか?
こうした疑問は、君たちが成長するにつれて悩まなくちゃならないことで、だからこそ、この本が大切なんだ。この本の内容は、いまの深刻な問題を考えるヒントになるし、君や君と同世代のすごく優秀な人たちが、将来責任を持ったときの助けにもなるはずだ。そんな日はあっという間にやってくる。その機会を受け入れて欲しい。チャンスをつかんだら離さないでほしい。君が輝くのは、そのときだ。(p228-229)

・・・???・・・ツッコミ所が追いつかない・・・サイコパスだよこの文章・・・

まず借金を子供の世代にあっさり押し付けた!?せめて減らす努力を親の世代でしなさいよ!?

しかもさんざん自分たちはカードで借金して(アメリカ人はすぐカードで借金をする)散財してきた世代でサブプライムローンまでやったのに、子供には身の丈に合った生活をしろですと!?ここまで心の棚が広い人はめったにいません。自分たちのことは心の棚に置いといて、子供は借金問題がんばってねーっておいおい・・・ッ!!

君が輝くのは、そのときだ。じゃねーですよまったく!!

やばいでしょこの本・・・

13歳になったらナニワ金融道を読ませたほうがいいと思いました、まるっ!!

広告